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「評論家」の基準~単なる「意見屋」との違い(後編)

4)ニュアンスを理解できる

世の中は複雑であり、どんなことにもニュアンスがある。マイケル・ベイは爆発をバンバン起こすことくらいしか能がない監督だが、「アイランド」(2005年)のように観る価値がある映画を稀に作ることがある。「タレント議員は無能だ」とよく言われるが、参院議員として史上最多当選(8回)している山東昭子は遥か昔タレントであった。絶対的な発言しかしない人は、「評論家」として未熟である。

「評論家」の基準~単なる「意見屋」との違い(前編)

何も変えようとせず、何も変えられる立場にもなく、言いたい放題である「評論家」は結構無責任であるが、それでも単に意見を述べるだけの「意見屋」よりはましである。

世間には自分の意見を述べることに人生を捧げている人が少なからずいるが、そんな人たちが「評論家」として認められるべきか、それとも「意見屋」として見下されるべきかを判断するにあたって、僕は次のような基準を参考にしている。なお、すべての基準において映画と政治の評論の観点で説明しているが、それは僕自身がその二つの分野について詳しく、最も自分が「評論家」に近いであろうと考えるからである。

米国中間選挙を解析!(後編)

【上院の予想】

注目されている上院の議席を投票終了時間の順に解析していこう。時間はすべて11月9日(水)の日本時間。

リマインドとなるが、共和党が一つでも議席を増やせば過半数を獲得する。以下の予想では、ネバダ州で共和党が民主党から議席を奪い、(後日の決選投票に持ち込まれるであろうジョージア州の結果に関わらず)共和党が僅差で上院の過半数を獲得すると予測している。

米国中間選挙を解析!(前編)

アメリカ大統領任期4年の2年目にある中間選挙が11月8日(火)に実施される。多くの大統領にとって鬼門となるこの選挙を、バイデン大統領は克服できるのか。解説を兼ねて予想してみたい。

人生を赴くままに楽しく生きてる僕が”自殺”したら、殺人犯を見つけてください(後編)

もし僕が自殺を疑われる形で死亡していたら、それは10000%の確率で殺人だと断言できる。地球が破滅するまで太陽が昇って夕日が沈むことが繰り返されるくらいに、僕の死が他殺であることは確実だ。

そんなわけだから、読者にお願いがある。僕が自殺をしたらしいという噂を聞いたら、直ちに犯人を探して欲しい。

人生を赴くままに楽しく生きてる僕が”自殺”したら、殺人犯を見つけてください(前編)

つい最近僕に会ったばかりのAさんが、長年の付き合いから僕を知り尽くしているBさんに対して、こんな質問をしたらしい。

「ジョーさんって、いったい何をしたいんでしょうか」

どうやら、将棋だの、政局だの、飛行機事故だの、映画評論だの、二千円札だの、コンビニでバイトしてるツダくんだの、何の関係性もない話に何時間も付き合わされたAさんは、これら話題のすべてがどう生産的な人生に繋がるのか、疑問に思ったらしい。

低い投票率も金も無能な政治家も、「政治」にはつきもの(後編)

僕は政治と政策は切り離して考えるべきものだと思っている。日本は「多種多様な1億人」から構成されており、「政策」もその人数分だけ存在する。たった700人の国会議員だけを考えても、それぞれが自分の政策に拘泥したら、国会はカオス状態に陥ってしまう。政策に無頓着な人がいて、そういう人が政策に拘りがある人たちをまとめ上げているからこそ、国が麻痺しないで運営されていけるのだ。

周囲にいるヤバい人達を閣僚にする空想ゲーム、「組閣モノポリー」(後編)

知的財産戦略・科学技術政策担当大臣 H.S.さん (再入閣)〜 この人は実務能力が疑わしい一方で、終日でかい夢を追っかける話ばかりしている面白い人である。「夢を追っかけている」のではなく、「夢を追っかける話をしている」のである。よって、毎日花火を上げながら一年経っても何も変わらないので、僕としては理想な大臣だ。天真爛漫な性格で国民的人気が抜群なので、エンジニアの経歴を活かせるIT担当大臣のポストで1年ぶりの再入閣をお願いした。目玉人事だ

周囲にいるヤバい人達を閣僚にする空想ゲーム、「組閣モノポリー」(前編)

最近の僕は、「組閣モノポーリー」と名付けた自己開発ゲームで空想にふけている。

ゲームの設定とルールはこうだ。

  • 自分は内閣総理大臣
  • 現内閣は第5次ジョー第2次改造内閣
  • 直近の総選挙は2年前で、参院選も含むと大型選挙で8連続圧勝
  • 現在の内閣支持率は48.9%
  • 与党内の支持基盤安定化のために、内閣改造が必要
  • 周囲の友人、同僚、知人が全員入閣待機組(つまり、入閣させないと反乱を起こしかねない)
  • 周囲から第5次ジョー第3次改造内閣の閣僚を選定

この設定の中でどういう人事を行うかによってその人の政治姿勢が明らかになるのだが、僕の場合、政治的目標は迷いなく「節操ない内閣支持率の維持」なので、次のような基準で閣僚を選定していく。

2021年は希望と貢献感に溢れた一年でした

寒気いよいよ厳しくなりましたが、お元気にお過ごしでしょうか。

さて、今年は柄にもなく、少し仕事のお話をさせていただければと思います。

私の現在の仕事は、クラウドサービスの利用がまだ初期段階にある日本の公的機関に対して、その利用・導入を促すといったものです。 どの国でもそうですが、公共は事例と慣習が優先されがちな世界で、変化を起こすには膨大な時間と労力がかかります。

二階俊博を評価できなくては、政治は理解できない(後編)

二階は、自民党に復党した直後、旧保守新党のメンバーより構成する派閥「二階グループ」を立ち上げて会長を務めている。その後、自民党の総務局長(今の選挙対策委員長に相当し、党の選挙の責任者)に任命されると、2005年の郵政解散で自民党を圧勝に導き、子分を増やした。

二階俊博を評価できなくては、政治は理解できない(前編)

僕は自称「政局マニア」である。「政治」マニアではない。「政局」マニアだ。

そんな僕が政治において何より評価するのが、政治権力の獲得維持能力。僕にとって、政治家の政策や政治思想なんてモノは二の次にすぎない。

そういう意味では、この5年間、自民党を牛耳ってきた二階俊博幹事長は尊崇に値する。

「ジョーのおしゃべりトラブル」と言われている事柄に関するジョーの文書の後編(後編)

4【周囲の私の話に対する受け止め方とそれに対する私の考えとそれに対する周囲の反応について】

このように私としては有意義な情報を貴重な意見と共に伝える努力を最大限尽くしてきたつもりですが、いつでも、どこでも、誰からも、私が口を開く度に、屈辱的かつ人格否定的な発言及び行為が多く見られました[注7]。また、必ずしも否定的とは言えない振る舞いであっても、そっけない反応が多かったです[注8]。

「ジョーのおしゃべりトラブル」と言われている事柄に関するジョーの文書の後編(前編)

3【「ジョーのおしゃべりトラブル」と言われている事柄に対する私の認識について】

「1」で説明したとおり、今まで私は「ジョーのおしゃべりトラブル」と言われている事柄について自分がどのように考えているのかを説明することはしてきませんでした。ここでは、この事柄について私がどう思っているのかを理解していただくためにも、改めて、「ジョーのおしゃべりトラブル」と言われている事柄に対する私の認識を可能かつ必要と思われる範囲で説明します。

「ジョーのおしゃべりトラブル」と言われている事柄に関するジョーの文書の前編(後編)

2【この文書を作成し公表することにした理由について】

まず初めに、この文書を作成し公表することにした理由について説明したいと思います。

詳しくは後出の「3 」で説明しますが、そもそも私は幼い頃からよく話す子供であり、成長するにつれてそれがますます増長され、社会人になってからは歯止めがかからなくなりました。

私が話す内容はすべて世のためになるものと考えて喋っていたものばかりであり、それは決して、自分が好きなことを、場所と時間を選ばず、周囲などお構いなしに話していたわけではありません[注3]。

「ジョーのおしゃべりトラブル」と言われている事柄に関するジョーの文書の前編(前編)

この文書は、4月8日に小室圭様が公表された文書にトンマナが酷似しておりますが、それは単なる偶然であることを冒頭でお断りさせていただきます。

1【はじめに】

私は、長らく「ジョーのおしゃべりトラブル」と世間で言われている事柄について自分がどのように考えているのかを公に発信するということをほとんどしてきませんでした[注1]。

政権が取れちゃうからこそ、僕は政治家にならない(後編)

「政党は組織」が持論5である僕は、考えが合わない、などという子供じみた個人的な事情で離党はしない。そして、自分が政党を作ったら、党を離れる議員の離党届を受理せず除名処分にし、次の選挙では対抗馬を立てて、刺違えになってでも潰しに行く。

「政局は勝ってなんぼ」が持論6である僕は、政局の兆しには常に敏感でいて、予期しなかった政局に足をすくわれる、などというヘマは絶対にしでかさない。政局に勝つ確実な方法は奇襲を仕掛けることなので、政局が起こりそうになったら、主導権を握るために自分から先に起こす。

政権が取れちゃうからこそ、僕は政治家にならない(前編)

全国を彷徨っては選挙の手伝いをしている僕は、「ジョーさんは出馬しないんですか」とたまに聞かれることがある。

この質問に対して、僕は断言できる。絶対に出馬しない。

理由は、やりたくないからとかできないから、というわけではない。それどころか、政策に無関心で政局にしか興味がなく、が大好き話術の才能があり、面倒見がよくてそつなく実務をこなす僕なんかがその気になったら、初当選から10年以内で政権を取り、10年間の長期政権を築いた後、10年間は院政を敷いてしまう。

投票率なんかより肝心なことがある(後編)

日本と米国で根本的に違うのは、投票率ではなく、日常における政治への身近さだ。

米国では、中学時代に国会議員に手紙を書いて返事をもらい、高校時代に国会議員の地元事務所でインターンをし、大学時代に徹夜で政治を議論し、大学院時代に選挙ボランティアを経験した、という人がざらといる。

果たして、これを一つでも経験したことがある日本人がどれほどいるか。

日本の教育に欠けているのは、議論をする訓練(後編)

さらに印象に残ったのが、議論のレベルの高さだ。投票年齢を14歳まで引下げることにはメリットもデメリットもある。大人が議論しても「正しい答え」は出てこない。あの日にあの教室で出てきた争点は、まさに大人の議論でも出てくるものである。ここまで高度な議論が行えるのは、日頃の社会勉強があるからこそだ。

鈴木直道~平凡な公務員からスタートを切った偉大な政治家(後編)

結局、鈴木知事は派遣職員として夕張市に2年2ヶ月いることになる。2011年の3月、帰京の際に黄色いハンカチを振る市役所職員と住民に「いってらっしゃい」と見送られ、泣きながら「体は戻ってくるか分からないですけど思いはずっとここにある」と語る鈴木知事の当時の姿は、たった数カ月後に市長になるために戻ってくることを考えると、感慨深い。

彼に市長選出馬の要請をしたのは、派遣されていた時に一緒にボランディア活動をしたコンビニの店長や土産物店の仲間たち。その時彼は、結婚を控えて家を購入したばかりの29歳。断る理由はいくらでもあったものの、自分の「やりたい」という気持ちに押されて、安定した都職員という地位を捨て、誰にも相談せずに、骨を埋める覚悟で出馬を決断した。

鈴木直道~平凡な公務員からスタートを切った偉大な政治家(前編)

ここに一枚の珍しい写真がある。

一番右に写っているのは、高橋はるみ、前北海道知事。そして彼女の隣にいるのは、鈴木直道、現北海道知事である。

時は2007年12月。当時、鈴木知事はまだ26歳の東京都職員。翌月から財政破綻した北海道夕張市に派遣されることが決まっており、この写真は事前に現地視察した際に撮ったものだ。まさか12年後に、自分が知事の後継者になるとは夢にも思っていなかっただろう。

世界最古の米国憲法から日本が学べること(後編)

さらに、日本における憲法改正の議論が活発化する中、憲法とそれを解釈する裁判所から何を期待すべきか、という点についても米国から学べる。 

憲法の役割に関して弁護士や憲法学者に聞けば、多くは国家権力を抑制し少数の権利を守ること、と答えるであろう。そして、その保護を実際に執行していくのは最終的には裁判所であるとも。

しかし、裁判所が「正しい」判断をするといった保証はない。時には暗い米国の憲法史がそれを示している。連邦最高裁は歴史上数々の悪名高き判決を下しており、その一つは南北戦争という内紛勃発のきっかけになり、もう一つは労働者保護の法律を無効にしている。

世界最古の米国憲法から日本が学べること(前編)

僕が米国憲法について語るとき、必ず最初に指摘するのが米国憲法の古さである。1788年に発効した米国憲法は、成文化された憲法としては世界で最も古い。

歴史の浅いアメリカなのにそんなはずはない、と考える人は多い。しかし、1788年の世界を振り返っていただきたい。その頃の日本は江戸幕府第11代将軍徳川家斉の時代。欧州は君主制。テレビどころか電気もない時代はだいぶ昔である。

たった70年の憲法史しかない日本が、230年もの歴史を誇る米国から学べることは少なくない。

「2000円紙幣が使えなくなることを危惧している」〜2000円札博士ジョー氏の話(後編)

一時は2000円札の流通を増加させるために銀行員のボーナスが2000円紙幣で支払われたことが話題になったが、今では、2000円札はすっかり忘れられた存在になりつつある。現代の高校生や大学生の中には2000円札について聞いたこともない学生が少なくなく、私がある学園祭の出店で使った時など、まるで偽札であるかのようにじっくり確認されたことがある。

「2000円紙幣が使えなくなることを危惧している」〜2000円札博士ジョー氏の話(前編)

この度の紙幣刷新に伴って久しぶりに注目を浴びている2000円札について、時々新聞で見る「有識者の話」スタイルで書いてみました。

〈二千円札大学学長のジョー博士の話〉

2024年上期を目処に日本の紙幣が刷新されることが政府より発表されたが、やはりというべきか、2000円札は流通数が少ないという理由から刷新の対象に含まれていない。

これは日本国民としてとても危惧すべきことだと思う。

小学校中退の国際弁護士、偏差値78の高校入試に挑む〜採点の巻〜(後編)

このように採点していった教科の総合点は140点。ちなみに、合格者最低点は218点である。

結局合格ラインに64%しかたどり着けなかったわけで、開成高校が偏差値78であることを踏まえると、僕の偏差値は50といったところか。

こうして意外にも開成高校の入試に落ちてしまったわけであるが、このチャレンジを通じて僕は、自分について重要なことを多く学んだ。

小学校中退の国際弁護士、偏差値78の高校入試に挑む〜受験の巻〜(後編)

ところが、英語の最初の文章を読んでいるうちから、「?、やけに難しい文章だな」、「?、peripateticってどういう意味だ」と頻繁に危険信号が点りはじめる。

で実際に問題に取り掛かりはじめると、まずは「空所に入る適切な語を答えなさい」という問題で、そういえば僕は英語でも語彙が少ないんだったということを思い出し、その後の「日本語で答えなさい」という問題で、そういえば僕は日本語が弱いんだったということを思い出した。

英語のテストなのに日本語での回答が求められることの理不尽さに憤っていたら、回答用紙に空白が残ったまま時間が切れてしまった。

小学校中退の国際弁護士、偏差値78の高校入試に挑む〜受験の巻〜(前編)

開成高校入試チャレンジ戦略を練った後受けることにしたは、一番合格しそうな2017年版である。

まずは、100点満点中30点を目標としている国語から。

最初の文章を読み始めると、なんと夕張市についてではないか。先日、経済破綻したことで有名なこの町が現在どう復帰の道を辿っているのかについての朝日新聞の記事を読んだばかりである。得意の政治、経済も絡んでくる内容だ。こんな問題、読解力などに頼らずとも解ける。

小学校中退の国際弁護士、偏差値78の高校入試に挑む〜戦略の巻〜(後編)

でも社会にすべての望みをかける必要はないのだ。何と言っても英語がある。

米国に長年住んでいた僕にとって、英語での満点は当たり前といえる。日本の英語の試験ではしばしば意味不明な記号「ə」が現れることがあるが、開成高校ともあろう学校が入試でひっかけ問題など出題しないと信じている。

よって、英語満点で理科0点を確実に挽回。

残るのは数学と国語。。。

まずは国語から。

中学時代に通っていた塾で模擬試験というものを毎月受けていたのだが、国語の点数はいつも概ね10点台だった。開成高校の入試では国語の平均点が50点から70点であることを鑑みると、さすがに10点台はまずい。

小学校中退の国際弁護士、偏差値78の高校入試に挑む〜戦略の巻〜(前編)

僕は西日暮里にある将棋バーというマニアックな場所に月2回通っている。

西日暮里といえば偏差値78の開成高等学校がある街。時々この超進学校に通っている学生を見かけることがある。

前々から日本での小学校中退という最終学歴を汚名返上するため高校受験したいと考えていたのだが、自分の日本語力と性格では無謀かと諦めていた。でも開成高校在学生を観察するようになってから、「こいつらには将棋で負けるかもしれないけど、米国証券法の知識では負けない気がする」と思うようになった。

よくよく考えてみれば、高校入試を受けるのは所詮は中学生。一方の僕は、合格率85%の司法試験に受かった米国法曹資格保有者。普通の中学生にできることが僕にできぬはずがない。 

僕の才能は考えなしにもっぱら話せること

14歳でプロ棋士になった藤井聡太をみて思った。僕も何か才能はないものかと。

そして気付いたのだ。僕には考えなしにもっぱら話す能力があるではないかと。

この才能はまず、物理的に話せることから始まる。

話すというのは意外と疲れるものだ。数年前のバレンタインデーに、夕食を始めた17時から閉店の24時まで7時間ぶっ通しで話し続けたことがある。今考えてみたら店にえらい迷惑をかけたものだと猛省しているが、当時は帰りのタクシーで顎が痛くなり僕の口にも限界があることを学んだことに気を奪われていた。もっともその時は機関銃のように捲し立てたので7時間で体力(というか口力)が尽きてしまったが、限界を知った今ではペース配分をすれば12時間は余裕で喋り通せる自信がある。
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