小学校中退の国際弁護士、偏差値78の高校入試に挑む〜受験の巻〜(前編)

開成高校入試チャレンジ戦略を練った後受けることにしたのは、一番合格しそうな2017年版である。

まずは、100点満点中30点を目標としている国語から。

最初の文章を読み始めると、なんと夕張市についてではないか。つい先日、経済破綻したことで有名なこの町が現在どう復帰の道を辿っているのかについての朝日新聞の記事を読んだばかりである。得意の政治、経済も絡んでくる内容だ。こんな問題、読解力などに頼らずとも解ける。

二つ目の文章は話題の芥川受賞作「コンビニ人間」の一筋。これを見た途端、ガッツボーズをしてしまった。「コンビニ人間」自体はまだ読んでいなかったが、エリート読者家である僕はこういう超人気書籍を大の得意としている。

もってこいのはずだったのだが、問題を読み始めると、「〜とあるが、これは登場人物が何をどう考えたのか説明せよ」とか、「〜と語った登場人物はどういう心境で話したのか説明せよ」といった、僕としては「文章に書いてあるとおりです」と回答したくなるような質問ばかりだった。

そういえば僕は、本であろうと詩であろうと、書かれた言葉をその通りに解釈する傾向があり、学生時代に先生から「言葉の裏にある意味を考えましょう」みたいなことを頻繁に言われていたのだった。「コンビニ人間」にそんな「裏の意味」があるとは思えなかったが、文章からそのまま引用した回答を書いても開成が期待しているものからかけ離れているのだろうということは察しがついた。

三つ目の文章は松尾芭蕉。「古典」は読むだけ時間の無駄なので問題に飛んだところ、なんと問1は記号問題である。1/6の確率で正解なので、適当に「ウ」と回答しておいた。

最後から2番目の問題は「この俳句の季語と季節を答えよ」だったが、これも記号問題に毛が生えたようなもの。5-3-5の13字のうち適当な2字を選び、四季のうち適当な季節を選ベば、当たる確率は宝くじよりずっと高い

こうして終わった国語は期待してた以上の成績を残せた。夕張文章に記号問題。それに加えてなんと漢字の書き取り問題(「延伸」)も1問解けたのである。

国語でここまで解答用紙を埋められるとは、思いがけないほどの好調スタートだ。

とはいえ、さすがに40点以上は期待できそうにもなかったので、次の数学での挽回が必須であることには変わりない。

数学の始まりは国語と同様に順調であった。「連立方程式のx、y、zを解きなさい」など目をつぶってでもできる。

しかし「こんなの楽チン」と油断した途端、頓挫してしまった。

2問目は「二つのグラフの交点と原点から成る三角形の面積を求めよ」という問題。僕ができたのはとりあえず問題にあった二つのグラフを書くぐらいで、回答に向けてはなんらの手も打てなかった。他にも「〜を〜とした場合の体積を求めよ」といった問題があり、それを読んだ時には、「2次元の面積が分からねーのに3次元の体積が計算できるわけねーだろ!」と切れてしまった。

そういえば僕は、幾何学っぽいものが大の苦手だったのだ。あまりに苦手で都合よく忘れていたが、幾何学もれっきとした数学であった。「国語の分を数学で挽回」作戦にさっそく綻びが出始める。

結局、60分間で回答用紙に記入できたのは11問中3問だけ。それも4問目の回答は見るからに間違っていそうである。


そして裏は真っ白。

これでは数学が国語の分を挽回するどころか足を引っ張っている。

こうして次の英語は背水の陣の気持ちで挑むことになったのである。

後編に続く)

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