周囲にいるヤバい人達を閣僚にする空想ゲーム、「組閣モノポリー」(後編)

前編から続く)

知的財産戦略・科学技術政策担当大臣 H.S.さん (再入閣)〜 この人は実務能力が疑わしい一方で、終日でかい夢を追っかける話ばかりしている面白い人である。「夢を追っかけている」のではなく、「夢を追っかける話をしている」のである。よって、毎日花火を上げながら一年経っても何も変わらないので、僕としては理想な大臣だ。天真爛漫な性格で国民的人気が抜群なので、エンジニアの経歴を活かせるIT担当大臣のポストで1年ぶりの再入閣をお願いした。目玉人事だ

沖縄及び北方対策・海洋政策担当大臣 O.M.さん (初入閣)〜 この人はもっぱら歯に衣着せぬ発言しかしないので、入閣させるにあたっての僕からの唯一の依頼は、とにかく大人しくしていただくことであった。本人に確認すると、沖縄にも北方領土にも海洋政策にも関心がないとのことだったので、沖縄と北海道に一度だけ訪問することを条件にこのポストに就いてもらうことにした。なお、この人はどうも食品に関心があるようで、図々しくも「せめて食品安全を」とポストをねだってきたが、たとえI.T.さんを更迭することになっても、この人が自ら望む食品安全担当大臣に就任することはない(%)

クールジャパン戦略・マイナンバー制度担当大臣 H.M.さん (初入閣)〜 この人は、首相である僕に対して平気で「ジョーの下で働くのはイヤ」とほざくような人であり、とにかく扱いに手こずる。外国かぶれで全然日本を「クール」とは考えていないようで、マイナンバー制度も見下しているとのことだったので、いずれの分野についても担当大臣して何もしないと思われるが、任命した僕としても彼女が何もしないことを望んでいる

国家公安委員長・地方創生・少子化対策担当大臣 N.I.さん (初入閣)〜 この人は、僕をいつも邪険扱いするという極めて嫌味な人でありながら、常に何かしてたくてしょうがないという面倒な性格もしている。地方創生と少子化対策には普通の人並みの関心があるらしので、僕としては、それらの担当に任命するとなんらかの政策を打つのではないかと不安になって仕方がない。他方で、国家公安についてはさっぱり分からないそうなので、分からない=関心がない=何もしない、となることを期待して、通常ならありえない兼務で任命した。国家公安委員長の役割に関連する命令を首相官邸から連発して、そっちの担当で忙殺になってもらう予定

こうしてなんとか6人の大臣が決まったのだが、この時点でどうでもいい内閣府特命担当大臣ポストがなくなってしまった。残るは財務大臣や総務大臣といった重要ポストばかりなのだが、僕の周囲には、おとなしく実務だけこなして何の意思も志も持たない人が少なすぎて、組閣モノポリーゲームはここで暗礁に乗り上げてしまった。

(「組閣モノポリー」その2に続く(かも))

(%)O.M.さんは、この記事を読んで、入閣の理由を以下のとおり自分で書き換えてきた。このように図々しいからこそ、要職には絶対に任命しないのである。

「沖縄及び北方対策・海洋政策担当大臣 O.M.さん この人は実務能力もずば抜けて高く、周りから変人扱いされている私に対しても常に思いやりを持って丁寧に接して下さる人柄も申し分ない方である。入閣いただくにあたっての僕からの唯一の依頼は、いつも人のために働いていらっしゃるのでとにかくリラックスしていただくことであった。本人に確認すると、沖縄も北海道もご飯がおいしく、旅行先としては最高ということだったので、沖縄と北海道に定期的に訪問することを条件にこのポストに就いてもらうことにした。なお、この方はどうも食品に関心があるようで、「食品安全ならよりお役に立てるかもしれない」とわざわざおっしゃってくださったが、どうせならおいしいものが食べられるこのポジションについていただくことでこの方の望みをかなえていただきたい」

 

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