「2000円紙幣が使えなくなることを危惧している」〜2000円札博士ジョー氏の話(前編)

この度の紙幣刷新に伴って久しぶりに注目を浴びている2000円札について、時々新聞で見る「有識者の話」スタイルで書いてみました。

〈二千円札大学学長のジョー博士の話〉

2024年上期を目処に日本の紙幣が刷新されることが政府より発表されたが、やはりというべきか、2000円札は流通数が少ないという理由から刷新の対象に含まれていない。

これは日本国民としてとても危惧すべきことだと思う。

元はと言えば、2000円札は日本で初めてイベントを記念して作られた紙幣だ。西暦2000年に開催された沖縄サミットをきっかけに、1999年に当時の小渕恵三首相の発案で実現した。

2000円札はデザインが特徴的で、表が肖像ではなく歴史的建物、それも沖縄テーマに合わせた守礼門であるところに通常は見られないセンスが現れている。さらに、裏には小説(源氏物語)の一部が描かれているところも独特で、2000円札は日本紙幣の歴史の中でも特有の地位を占めている

歴史的背景もデザインも魅力的なこの紙幣が流通していない背景には、やはり「使いにくい」と思われている傾向があるのだろう。しかし、これには大きな誤解がある。

例えば券売機に関していえば、5000円札が使える機械であればほぼ確実に2000円札も使える。紙幣、金貨の利便性の話をするのであれば、ずっと5円玉や1円玉の方が使える場所が少ない。実際に日常生活の中で使ってみれば、タクシー代やラーメン代など、2000円札がちょうどいい場面が意外と多いことに気付くだろう。

後編に続く)

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