ニューヨーク・ニュージャージーの現役弁護士から聞いた、小室圭の勤務先の評判(後編)
(前編から続く)
【ニュージャージー州にいる友人の印象】
では、ローウェンスタインの本拠地であるニュージャージー州での評判はどうであろうか。
ニュージャージー州には弁護士になった友人が多くいるので(注:米国では弁護士になりやすい)、彼らと夕食をしながら、同じくローウェンスタインの話を振ってみた。
僕「日本では、ローウェンスタインはニューヨークの法律事務所っていう感じで報道されてるんだけど」
E「えー、ニューヨークじゃないでしょ?地方の事務所だよ」
F「僕もニューヨークっていう印象はないな」
僕「でも資質はいいよね」
E「うーん、どうかな。笑」
G「いい、いい。ニュージャージーの法律事務所の市場を解説すると、ローウェンスタインが圧倒的な1位。2位と3位の事務所は僅差だけど、いずれも1位のローウェンスタインには水をあけられている。(ちなみに、僕の事務所は3位)。ローウェンスタインはニュージャージーを独占しちゃったんで、ニューヨーク市への進出に本腰を入れてるんじゃない。なんとなく、最近のローウェンスタインは専門性が求められる案件より大規模案件を扱えられるように人材を入れ替えてる印象がある」
F「そういえば、確か、僕の選挙区の下院議員はローウェンスタイン出身だったよ。あと、我が州の検事総長もローウェンスタイン出身だと思う」
僕「日本のプリンセスの旦那がローウェンスタインのニューヨークオフィスで働いてるっていう話は聞いたことある?」
E~G「知らなかった」
【元同僚・友人の印象を踏まえた僕の感想】
こうして、ニューヨークーの元同僚、ニュージャージーの友人7人からローウェンスタインの話を聞いてみたが、いずれも、僕が元々持っていた印象を覆すものではなかった。若干変わったのは、ローウェンスタインの名前が以前より若干ニューヨーク市でも浸透し始めていることに気付かされたくらいか。
実際、ニューヨークにいる元同僚の4人全員がローウェンスタインの名前を聞いたことがあったのは意外であった。また、我々の古巣からローウェンスタインに転職した弁護士がいることも、僕がニューヨークにいた頃には考えられなかったことである。それだけローウェンスタインはニューヨーク市でも存在感を示せるようになってきているのであろう。
もっとも、疑いもなく「ニューヨークの大手法律事務所」に勤めている4人のほとんどがローウェンスタインと共に仕事をしたことがないということは、やはりローウェンスタインはまだ「ニューヨークの大手法律事務所」の仲間入りはできていないのも事実だと思う。Aの勤務先のビルを見せてもらったが、法律事務所に相応しいピカイチの建物である一方で、ローウェンスタインよりAが務めているオフィスの方が階が高く、スペースは3倍あった。(ちなみに、Aの勤務先は全世界で4000人超弁護士がいる超大規法律事務所である)
特に興味深かったのは、ニュージャージー州でもローウェンスタインは地方(というか地元)の法律事務所だという印象を持たれていることだった。もちろん、(Gの感想はさておき)ローウェンスタインのニュージャージー州での評判は抜群だし、出身者の多くが政界への進出を果たしていることが、地元での絶対的な地位を裏付けている。
以上を踏まえると、やはりローウェンスタイン・サンドラーを「ニューヨークの大手法律事務所」と表現するのことにはだいぶ語弊があると思う。そのように考えている弁護士は、ニューヨーク市どころか本拠地のニュージャージー州でさえもいない。
これを記者が読んで、文春がインタヴューにまた来るのではないですか?