飛行機の世界から学ぶ生成AIがもたらす未来(前編)

生成AIが発達し続けた世界はどのようになるのか。それは、飛行機の世界を見ればある程度予測できるのではないかと思っている。

なぜならば、飛行機の世界では、以前人間がやっていた操作をオートパイロットと呼ばれるIT技術が担うようになって久しいからである。

オートパイロットの発展が目安となるのであれば、生成AIによって従来必要だった人材が不要となるのは間違いない。昔の飛行機のコックピットはパイロット3人体制だったが、1980年代以降は2人体制が標準となった。これだけを見れば、33%の人員削減だ。

さらに、オートパイロットによってパイロットの負担が大きく軽減されたように、生成AIによって人間がやらなければならない作業が大幅に減るだろう。近年のオートパイロットは、飛行だけでなく離陸と着陸もこなせるようになっている。同様に、生成AIが様々な日常作業を最初から最後まで一気通貫でやってくれるようになっても不思議ではない。

では、生成AIによって人間が完全に不要になるかと言うと、そうではないことをオートパイロットの発展が示している。

理論上は、オートパイロットがあれば出発点Aから終着点Bに辿り着くことができる。でも、オートパイロットにすべてを任せようという話はない。それどころか、コックピットをパイロット1人体制にする案でさえ、安全性の懸念から頓挫している。これは、人間がオートパイロットを開発している以上、絶対はないためだ。オートパイロットがミスを起こすのと同じように、生成AIはハルシネーションを起こす。

もっとも、生成AIの利用が広がるにつれて、人間の役割は変わらざるを得ない。オートパイロットの技術が発達したことに伴い、パイロットの役割は操縦の主体からオートパイロットの監視に変わった。同じく、生成AIの浸透により、人間の役割は自ら成果物を作成することから、AIが生成した成果物をレビューすることに変わっていくと思われる。

後編に続く)

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