東大卒の先輩。人生いろいろ

今の法律事務所に勤め始めもう一年。通常なら新社員が入社する時期なのだが、不景気のせいで入社時期は無期限に延期。おかげでなんとか首切られずに今年を生き延びた我々は週末出勤や徹夜が続いている毎日である。

形式上2008年入社である僕は未だに最も後輩なのだが、9月に数人の交換弁護士が海外の法律事務所から派遣されたため、やっと僕よりも未経験な人と働くようになり、知ったかぶりできるようになった。

派遣された弁護士に日本人が二人もいる。資本市場部には日本人が僕しかいないので、自然と僕が(英語で)指導するようになっている。

特に仕事をする機会が多い1人は、僕が色々指導させて頂きたいぐらいな経歴をもつ人である。31才と僕より年上で、もう既に日本で数年間企業弁護士として活動している東大卒。先月ニューヨークの司法試験まで受かったと言う、秀才である。そんな偉大な人間が、ロースクールの志願書に論文を添付するのを忘れるような阿呆に、メールを送れだの、書類を見直せだの、所詮は秘書がする事務的な仕事を押し付けられるのだから、小泉ではないが、まさに「人生いろいろ」である。

僕は他人を指導した経験は2年前、法務書記としてインターンとともに仕事をしたくらいなので、どのように彼に接したらいいのか色々悩んだ。ある面で、東大卒の弁護士様に、細々と指示し、その度に念を押す、あたかも全く信用していないような接し方は気が引ける。反対に、僕のほうが弁護士歴が浅いとはいえ、彼も米国企業弁護士としての仕事は初めてなので、当然の事ながら失敗もある。彼の失敗は僕の失敗にもつながるので、最初の頃より一時は目を光らせていたのだが、さすが飲み込みが早く、僕も忙しくなり、やがては半分放置状態にしてしまったが、全く問題なかった。

少々うるさいと思われていた時期もあっただろうが、にもかかわらず、気を良く仕事をしてくれた。いやに気取った所がなく、性格も良く、当然勤勉であり、仕事以外の話も面白い。それに何処で学んだのか知らないが、英語も上手い。

有能で、性格良く、バイリンガルな東大卒。

彼と仕事すると、つくづく人生嫌になる。

 
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