高校の人気投票で健闘した僕は、卒業式でスピーチをする羽目になった(後編)
先生の1票の方が圧倒的に同級生の1票より重い。肝心の先生票ではどうみても出木杉くんの方が優勢で、僕はホームルーム票を総取りするくらいでないと勝ち目がなかった。その点、人望がある首席くんが立候補しなかったのは痛かった。彼がいればエリート票が割れ、庶民の票を固めた僕が出木杉くんをホームルームで上回る可能性が高まったのに。
僕は高校の卒業式でスピーチをしている。
すご〜い、と思うかもしれないが、通常であれば功績であるはずのことが呆れるほど浅はかであるのが僕なのだ。
最近の僕は、「組閣モノポーリー」と名付けた自己開発ゲームで空想にふけている。
ゲームの設定とルールはこうだ。
この設定の中でどういう人事を行うかによってその人の政治姿勢が明らかになるのだが、僕の場合、政治的目標は迷いなく「節操ない内閣支持率の維持」なので、次のような基準で閣僚を選定していく。