「赤いアメリカ」に行ったことがなければ、米国を知っているとは言えない(前編)

「赤いアメリカ(Red America)」に行ったことがない人は、米国を知っているとは決して言えないと思う。

ここでの「赤」とは共産主義のことではない。それどころかまったく逆で、政治的に保守的な共和党が強い地域のことを「赤」と呼ぶ。この表現の由来は、大統領選の開票速報で各州の結果が示される時に、共和党が勝利した州が赤色で示されることにある。

「赤いアメリカ」では、毎週日曜日の朝に教会に行くのが常識で、暇つぶしに射撃をするのが日常だ。そんな所は行ってみなければ理解できないが、反対に行ってみれば、なぜトランプが2回も大統領に当選できたのかがわかってくる。

僕は「赤いアメリカ」に1度だけ行ったことがある。テネシー州にあるキングスポートと呼ばれる街だ。

テネシー州にはカントリー・ミュージックの聖地として有名なナッシュビル市や、エルヴィス・プレスリーの邸宅「グレイスランド」が所在するメンフィス市があるが、キングスポートはお世辞にも見所があるとは言えない町である。(日本語のWiki記事があることにびっくり仰天)

そんな街に僕が行った理由は、そこが僕の友人サムの地元だからである。

キングスポートの旅は、僕が自分の拳銃を持っていき、ウォルマートで実弾を買って、サムのおじいちゃんの田んぼで射撃をしたことが懐かしい思い出だが、それ以外で今でも忘れられないのは、サムに言われた「ジョー、めちゃ目立ってるよ」の一言である。彼曰く、アジア人だけでも十分珍しいのに、ニューヨークの匂いがするアジア人なんて誰も見たことがないので、サムと一緒に街を歩いてた僕は周囲の人に振り返られていたらしい。

(後編に続く)

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