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飛行機事故検証プロになりたくなって、科学を勉強しとけばよかったと今さら後悔(前編)
「飛行機事故検証」というだいぶ不謹慎な趣味がある僕は、ユナイテッド航空のエンジン破裂事故みたいなことが起こると、血が騒ぐ。
そして後悔の念に駆られる。昔、ちゃんと科学を勉強していればよかった、と。
というのも、僕は極端なほどの理科オンチなのである。
最終学歴卒園の国際弁護士、中学校受験に挑む〜採点の巻〜(後編)
エリート学歴からますます遠のいている厳しい現実に憂鬱になっていたら、受験シーズンのためか、光栄ゼミナールのCMを目にすることになった。それによると、受験は戦略であるらしい。
しかし僕は、中学受験に挑むにあたってちゃんと戦略の重要性を理解しており、まさにCMにあるとおり、「合格に必要なことを冷静に見極め」、「自分の強みを最大限に活かすための選択」を行なったのだ。
僕は一体どこで間違えたのだろう。
最終学歴卒園の国際弁護士、中学校受験に挑む〜受験の巻〜(後編)
ここまで理科のできが悪いと、灘中学校の合格は算数にかかってしまう。
最初の問題は方程式。これはちゃんと解けたが、簡単な計算問題が1問目として出題されるのは受験者を油断させるための罠であることを、僕は高校入試でちゃんと学習済みである。
そこで丁寧に残り12問に目を通すと、なんと図ばかり。円、三角形、四角形しか出てこないのは計画通りだが、問題は、三角形を二つくっつけるだの、円の中に三角形を入れるだの、二次元のものをよくここまでごちゃごちゃにできるものだと感激してしまうほどにややっこしい。
小学校中退の国際弁護士、偏差値78の高校入試に挑む〜採点の巻〜(後編)
このように採点していった教科の総合点は140点。ちなみに、合格者最低点は218点である。
結局合格ラインに64%しかたどり着けなかったわけで、開成高校が偏差値78であることを踏まえると、僕の偏差値は50といったところか。
こうして意外にも開成高校の入試に落ちてしまったわけであるが、このチャレンジを通じて僕は、自分について重要なことを多く学んだ。
小学校中退の国際弁護士、偏差値78の高校入試に挑む〜採点の巻〜(前編)
開成高校入試チャレンジ。一番合格しそうな2017年版を受けた後、残るは採点のみである。
正直、数学で自滅し英語で満点を逃したことで開成高校の入学は絶望的と思われるが、今まで潜んでいた科学の才能が急に芽を出す可能性も否定できない。
よって、とりあえず採点はしてみる。
小学校中退の国際弁護士、偏差値78の高校入試に挑む〜受験の巻〜(後編)
ところが、英語の最初の文章を読んでいるうちから、「?、やけに難しい文章だな」、「?、peripateticってどういう意味だ」と頻繁に危険信号が点りはじめる。
で実際に問題に取り掛かりはじめると、まずは「空所に入る適切な語を答えなさい」という問題で、そういえば僕は英語でも語彙が少ないんだったということを思い出し、その後の「日本語で答えなさい」という問題で、そういえば僕は日本語が弱いんだったということを思い出した。
英語のテストなのに日本語での回答が求められることの理不尽さに憤っていたら、回答用紙に空白が残ったまま時間が切れてしまった。
小学校中退の国際弁護士、偏差値78の高校入試に挑む〜受験の巻〜(前編)
開成高校入試チャレンジ。戦略を練った後受けることにしたは、一番合格しそうな2017年版である。
まずは、100点満点中30点を目標としている国語から。
最初の文章を読み始めると、なんと夕張市についてではないか。先日、経済破綻したことで有名なこの町が現在どう復帰の道を辿っているのかについての朝日新聞の記事を読んだばかりである。得意の政治、経済も絡んでくる内容だ。こんな問題、読解力などに頼らずとも解ける。
小学校中退の国際弁護士、偏差値78の高校入試に挑む〜戦略の巻〜(後編)
でも社会にすべての望みをかける必要はないのだ。何と言っても英語がある。
米国に長年住んでいた僕にとって、英語での満点は当たり前といえる。日本の英語の試験ではしばしば意味不明な記号「ə」が現れることがあるが、開成高校ともあろう学校が入試でひっかけ問題など出題しないと信じている。
よって、英語満点で理科0点を確実に挽回。
残るのは数学と国語。。。
まずは国語から。
中学時代に通っていた塾で模擬試験というものを毎月受けていたのだが、国語の点数はいつも概ね10点台だった。開成高校の入試では国語の平均点が50点から70点であることを鑑みると、さすがに10点台はまずい。
小学校中退の国際弁護士、偏差値78の高校入試に挑む〜戦略の巻〜(前編)
僕は西日暮里にある将棋バーというマニアックな場所に月2回通っている。
西日暮里といえば偏差値78の開成高等学校がある街。時々この超進学校に通っている学生を見かけることがある。
前々から日本での小学校中退という最終学歴を汚名返上するため高校受験したいと考えていたのだが、自分の日本語力と性格では無謀かと諦めていた。でも開成高校在学生を観察するようになってから、「こいつらには将棋で負けるかもしれないけど、米国証券法の知識では負けない気がする」と思うようになった。
よくよく考えてみれば、高校入試を受けるのは所詮は中学生。一方の僕は、合格率85%の司法試験に受かった米国法曹資格保有者。普通の中学生にできることが僕にできぬはずがない。