4週間の休暇って、実は気楽じゃない(前編)

お盆である。夏休みの季節である。

「仕事が忙しすぎて休めない」なんて思ってるあなたに、いいことを教えてあげよう。あなたは自分が思っているほど重要な人材ではない。たとえ明日、あなたが急に失踪しても、あなたの勤め先は1週間くらい困った後、2週間後にはフル稼働に戻っているだろう。

この事実に気付けば、あなたも僕みたいに、好きな時に好きなだけ休暇が取れるようになる。

僕は前職時代、自分の存在が巨大なゴキブリに変身してしまって邪険扱いされるようになったある小説の主人公程度の価値しかないことを分かっていたので、毎年の12月20日頃から1月の2週目まで、何の遠慮もなく休みを頂戴していた。

年末年始のこの休みの取り方は、実に効率がいいのだ。12月23日に旧天皇誕生日があり、大晦日、元旦3日と続いた後、1月の第2月曜日には成人の日が待っている。運がよい年なら12月28日くらいから職場が休みになり、有給を12〜3日消化するだけで4週間近く休める。

こういう休暇の取り方を3年間も繰り返していたので、同僚からは僕の冬休みを「ジョーのサバティカル」と揶揄されるようになり、上司からは一般の人とは1週間早い仕事納めの日に「また例の長期休暇か」と嫌味を言われるようになった。

周囲の皮肉なんて無視すればいいのだが、意外にも問題は自分の気持ちにあったりする。4週間の休暇というものは、一般的に想像されるほど気楽ではないのだ。

後編に続く)

 

コメントを残す

Translate »