お盆休み中のしょーもない映画3本連チャン鑑賞という企画

お盆休みの間、僕は映画館で映画を3本観た。一日に、である。

なぜ3本立て続けに観ることになったかと言うと、その前の週に妹が「この夏はたくさん観たい映画があるねー」と言い、僕が「そうだねー」と同調し、「なら2本いっぺんに観る?」と妹が聞いてきたので、「どうせ2本観るなら3本観ようっか」と僕から提案したからなのだ。

「私も映画の3本立てをしたいかも」と思っている読者にアドバイスがある。これをするなら、「駄作の映画でも楽しく観れる」くらいの映画好きであることが望ましい。過去に僕は、群馬の高崎から神奈川の小田原までを湘南新宿ラインで制覇するというしょーもない企画を思いつき実行に移したことがあるが、鉄道にも電車にもなーんの興味を持たない僕にとってそれはただの苦痛に終わった。映画に興味がない人にとって、映画3本の連チャンは同じく苦痛になるだろう。

さて、映画3本企画で意外と難しいのがスケジュール組みである。映画館と上映開始・終了時間を誤るとそもそもの企画がパーになる。したがってスケジュール組みは責任重大な作業であるが、この重要かつ面倒な仕事を僕は妹に押し付けた。ここでの僕の役割は、休日なので早起きしたくないから午前中の上映時間は避けろとか、違う映画館に移動するのは面倒だとか、合間に食事をとる時間を確保しろとか、もっぱら茶々を入れることであった。

これら注文を全て取り入れることは不可能だったようで、結局スケジュールは同じ映画館で11時半から21時15分まで、合間は1時間20分と1時間10分と決まった。

で当日。ポップコーンなしの映画鑑賞などあり得ないから、とりあえず売店の列に並ぶ。通常だとポップコーンの味とドリンクはひとつずつしか選べないが、3本企画だと「欲しいものすべて」という選択肢があることに気付く。ということで、朝の回ではLサイズのバター入り塩味&キャラメル味のハーフ&ハーフポップコーンを朝食代わりにし、毎回食べたいけど量が少ないので渋々パスするダブルコンソメ味と濃厚バターしょうゆ味を午後の回と夜の回のお楽しみにまわした。

そして席へ。座ったところですぐに見ることになるCMと予告が実は映画3本企画の中で一番の試練である。というのも、同じ内容の動画を3度も観なければならないのだ。僕はこの試練を乗り越えて誓った。何度見てもまずそうな食事が出てくるアメリカン航空のプレミアムエコノミーには絶対に乗るまいと。

その後映画を2時間超に渡り鑑賞し、本編が終わると人を押しのけながらさっさと退室した。何しろ昼食・夕食を取る時間が1時間程度しかないので、のんびりタイトル・クレジットを見ている暇がないのだ。スタバでサンドイッチを、ラーメン屋で五目味噌ラーメンを忙しなく食べながら、今日は一日中食ってるな、ということをしみじみと感じた。

そういえば、映画3本企画の話ばかりで映画自体の話をしていなかった。

結局見たのは「ミッション:インポッシブル/フォールアウト」、「インクレディブル・ファミリー」、そして「オーシャンズ8」の順番。大して期待していなかった「オーシャンズ8」でさえそこそこの映画だったので、湘南新宿ライン制覇と違って後悔ない企画になったと言えるだろう。

でも映画館を出るときに思ったのだ。映画4本企画はきついな、と。

尻が持たない。

 

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