2015年を振り返って
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以下は今年のクリスマスカードに同封した手紙です。
今年も残すところ数日となりましたが、皆様にはお変わりなくお過ごしのことと存じます。
2015年は例年にも増して早く過ぎってしまったように思いますが、今年を振り返りますと 、私にとっての最大のニュースはPeter E. Doyneニュージャージー州裁判所判事による引退だったのではないかと思います。
Doyne判事は、まだロースクールを卒業したばかりで、弁護士どころか社会人の経験さえも皆無だった私を一年間指導し、鍛えてくださった尊敬する最初の上司です。私は彼から、法律のイロハのみならず法曹人としてのあるべき姿というものを学びましたので、今の私はDoyne判事無しでは語れない、と言っても過言ではありません。
元々民間弁護士だったDoyne判事は、弁護士としての実績が認められ、1993年に知事の指名、州議会の承認を経て裁判官になられました。弁護士として成功を収めていらしたのにもかかわらず裁判官としての道を22年間も歩まれた背景には、裁判官でいた方が社会により大きく貢献できる、という気持ちの存在が大きかったようです。
社会奉仕は、弁護士という職に就いている者に対して日本でも米国でも常に期待されていることであり、私個人としても、その心は大学時代にボストンカレッジで受けた教育により植え付けられました。日々の仕事に追われる毎日ですとどうしてもこの初心を忘れがちになりますが、Doyne判事の引退を機会に、社会へ貢献する重要性を改めて肝に銘じていきたいと思います。
仕事の面では2015年はとても忙しい一年となりましたが、その分、新しい分野で活躍できたり、任せられた大きなプロジェクトが無事終了するなどの達成感であふれた一年になりました。一方、今年の目標としていた昇級には遠く及ばなかった将棋に関してはあまり達成感がなく、素直だが容赦ない小学生相手に連勝できるようになるのが2016年に克服すべき課題です。
今年は将棋以外の趣味にあまり時間を費やすことができなかったため、既存の趣味をより深く追求するのではなく、既に「広く浅く」であった知識をさらに広げることに専念しました。その結果、この一年で新たに腕時計と飛行機に関して中途半端に詳しくなりました。腕時計がお好きな方には、銀座での散策だけでなく、今年10月にオープンした東京日本橋高島屋のウオッチメゾンに一度足を運ばれることをお勧めします。あそこの品揃えはなかなかのものです。
2015年は日米いずれでも大きな選挙がなく、久しぶりに選挙運動を全くせずの一年になりましたが、来年は米国では大統領選、日本では参院選があり、衆院選とのダブル選挙も噂されています。どうやら2016年は選挙でとても忙しい一年になりそうです。1月には早速大津へ市長の応援に行って参りますので、大津にご家族、ご友人をお持ちの方、越直美市長への投票の依頼をよろしくお願いいたします。
それでは皆さま、どうぞ良い新年をお迎えくださいませ。