僕は森喜朗と徳川慶喜が好きすぎてちょっと変な趣味に走ってる(前編)

僕には、一般的にはあまり評価されない人物を好む傾向があるようである。

政治家では森喜朗、歴史人物では徳川慶喜とか。

前者は密室で決まった失言の多い元首相。後者は鳥羽・伏見の戦いで大敗を屈したのち大阪城から夜逃げした臆病者。この二人が世間ではそんな風に軽んじられていることが、ファンの僕としては面白くない。

決して、周囲が嫌うから僕は好きなんだ!と中二病的な理由で森喜朗と徳川慶喜を好きだと言放っているわけではない。だが、実際問題として、この二人はだいぶ誤解されている。

たとえば、森喜朗が首相就任直後に前立腺癌の告知を受けたことはほとんど知られていない。彼は前首相であった小渕恵三が脳梗塞で就任中に死去してしまったことから、2代連続で国家のトップが健康問題に晒されると国民が不安になることを懸念し、癌告知を公表せず、在任中は抗がん剤や放射線治療で癌を抑え、退任後に手術した。これこそ、自分を犠牲にしてまで国家のために下した判断である。

徳川慶喜についていえば、禁裏御守衛総督として、禁門の変で京都御所に攻め入ろうとした長州を押し返した会津藩軍の指揮を執っている。戦場を経験して将軍になったのは二代将軍徳川秀忠以来だ。そんな人物が臆病だったはずがない。

後編に続く)

 
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