暴落するかもしれない覚悟がないなら、株に手を出してはいけない(前半)

中学時代から株に関心を持って高校時代から実際に投資をしてきている僕は、しょっちゅう、いろんな人から、投資に関する相談を受ける。

そんな時、僕はまずこうアドバイスする。「株は下落する。それも、たまに暴落する」

そして、多くの失敗談を共有する。

一生懸命貯めた小遣いやお年玉を株に投資したら、8ヶ月で2倍になった後、半年後に1/3になってしまった話。

見逃せないと思って投資した銘柄が、1年後には崩壊したバブルの象徴になってしまった話。

歴史と栄光がある財閥が、粉飾を疑われるまで失墜してしまった話。

膨大な額を投資した会社が、2年後にあっけなく破綻してしまった話。

こういった苦い投資経験を伝えて、投資には痛みが避けられないことを強調する。

なぜなら、投資に絶対はないからだ。リクスを抑えたいなら、低いリターンで満足する。高いリターンを追求したいなら、大きなリスクが伴うことを覚悟する。これは投資の鉄則で、例外はない。低いリスクで高いリターンを約束するような投資は詐欺であり、そのような投資話をする人間は詐欺師か嘘つきだ。

この鉄則は将来的な「約束」に限った話ではなく、過去の「実績」にも当てはまる。たとえその「実績」が何十年もかけて培われたものであったとしても、だ。「過去の実績」を神話のように信じる人は半世紀近く詐欺を続けたバーニー・マドフについて勉強すべきであり、僕の個人的な経験を聞きたいのであれば、20年もの間毎年増配していた会社がある年から急に配当減額に転じて数年後には会社分割に追い込まれた話をしてあげられる。

本当に投資経験が豊富な投資家なら、必ず僕がするような話ができるはずだ。失敗談をしない又はできない”投資家”の話は決して信じてはならない。「投資がこの3年間で5倍になりました」と言ってくる人にはそれ以前の話を確認すべきであり、「ナニナニの銘柄でめちゃ儲けました」という人には大損した銘柄について問い詰めるべきである。

後編に続く)

 

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