僕がWeWorkのことを知ったのは、会社が上場のための書類である目論見書を公開した頃であった。前職時代に目論見書を作成する仕事をしていた僕は、当時物議を醸していたWeWorkの目論見書を読んでみたくなったのだ。
目論見書に目を通してみると、冒頭からおかしな記載がある。創業者であるアダム・ニューマン(Adam Neumann)が「Adam」と表現されているのだ。いくらファーストネームで人を呼ぶのが当たり前の欧米でも、目論見書のような正式な書面では「Mr. Neumann」と表現するのが常識である。