神様から見た、ジョーのヘボ料理(前篇)

吾輩は神様である。神様である吾輩に、ジョーは毎週のように「なぜ僕の料理がまずくなるのか教えてください」といった嘆願をしてくるので、願いを叶えてやるために、ある日曜日のジョーの様子を観察しみることにした。

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夕食の準備のためにスーパーで買い物をしているジョー。どうせいつもどおり麻婆豆腐を作るのだろうと思っていたら、CookDoの八宝菜の素を手に持ってじっくり悩んでいる。どうやら今日は無謀なチャレンジに挑戦したい気分のようであるが、慣れないことはやめておけとアドバイスしてやりたい。

次に野菜売り場に向かったジョー。カゴに入れたばかりのCookDoの箱を取り出して、裏に記載されている指示を熟読している。どうやら八宝菜の食材を覚えてないようで、早くも先が思いやられる。

椎茸や人参をカゴに入れ始めたジョー。どう見ても椎茸2パックとニンジン2本は一人前にしては多すぎる。なぜ料理が下手くそなのに指示どおりに作らないのか、謎である。

次は葉野菜。刻んでパックになっているのがあるのに、わざわざ一個丸々買っている。自分で野菜を切ることにこだわりがあるようだが、こだわるのはそこではないと伝えたい。カゴに入れたのはキャベツである。

次は海鮮。エビとイカとアサリのシーフードミックスをカゴに入れている。気を許してここでCookDoの指示の確認を怠ったため、八宝菜にはアサリが入らないことに気付いてない。

次は調味料売り場。料理酒とみりんをカゴに入れて、通を気取ってる。キャベツと白菜の違いが分からないヤツに、料理酒とみりんの違いが分かるとは到底思えない。

最後は缶売り場。なんと、うずらの卵を購入している。CookDoの指示に書いてないのにこんな洒落た材料を思いつくとは、どうせだれかの譲り受けであろう。

スーパーでの会計を終わらし、帰りがけに寄ったのは肉屋。おいしそうな豚のバラ肉を注文している。でも、キャベツと白菜を混同しているようでは、「肉は肉屋で」のこだわりは無意味である。

家に帰り、食品を冷蔵庫と冷凍庫に。すぐに必要になるエビとイカとアサリのパックは冷凍庫に入れず解凍したほうがいい。そんな発想には至らないようである。

後編に続く)

 
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