飛行機の旅は、とにかくやることが多すぎる(前編)
僕は飛行機での旅が全く苦にならない。なにせ、飛行機の中ではやることが多すぎるのだ。
【呑む】(常時)
気圧が低い機内では酒がまわるのが早い、と言うのは定論。どんな便でも離陸後すぐに飲み物サービスがあるので、早々とご機嫌になれる。
さらに、国際便だとアルコールは無料。頼めばいつでも日本酒を持ってきてくれるので、離陸直後に飲んだ酒が薄れてきたら、乗務員に声をかけるだけで、すぐにまたご機嫌気分に戻れる。
【食べる】(1時間半)
酒も重要であるが、やはり幸せには食事が欠かせない。そして、その幸せには長い飛行時間が必須だ。
東京〜ニューヨークといった10時間以上の便であれば、ちゃんとした食事が2回、離陸後と着陸前に出される。ところが、東京〜シンガポールのような中途半端な距離の便だと、ゴロットチーズパンみたいなものが、「軽食」という名目で直陸寸前に出される。ぶっちゃけ、こんな腹の足しにもならないものは出されない方がマシである。
「ランチ」や「ディナー」と呼ばれる食事も量的には物足りないが、これについては秘策がある。
とりあえず、日本の航空会社で飛んで、前の方の席に座るのだ。そして、食事をもらう時に、「最後に余ってたらもうひとつください」と頼むといい。すると、少食の乗客が多く、サービスが徹底している日本の航空会社であれば、ちょうど食事が終わる頃にもう一つ持ってきてくれる。
こうしてうまくいけば、1時間半ぐらい食事を堪能できる。
【観る】(4〜5時間)
飛行機での醍醐味はやはり映画だ。映画館で観ようと思ってたのにチャンスを逃してしまったヒット作。聞いたこともないけど、ついつい観たくなってしまうB級作。どの便でも映画のセレクションに目を通すと、観たいかもと思える作品が5〜6本はあるものだ。
しかし、映画1本の上映時間は1時間半から2時間半。せっかく飛行機に乗ったのだから2本観ないともったいないと考えると、4時間程度が吹っ飛ぶ。
食事と映画で6時間。これだけで、東京からハノイの飛行時間を超える。
(後編に続く)