もっとも、複数あるエンジンがすべて同時に停止する可能性は極めて低く、そうなったとしても原因はエンジン不具合でないことが多い。多数の鳥が両エンジンに吸い込まれた2009年のUSエアウェイズ1549便不時着水事故、キログラムとポンドを間違えて燃料が足らなくなった1983年のエア・カナダ143便滑空事故、火山灰がエンジン4基に吸い込まれた1982年のブリティッシュ・エアウェイズ9便エンジン故障事故などが過去にあったが、今回は状況からしてそういった珍しい事象が起こったようには見えなかった。
タグ: エンジン燃料制御スイッチ
歴史に残りそうなエア・インディア171便墜落事故(前編)
とても不謹慎なことではあるが、最近の僕の関心はもっぱらエア・インディア171便墜落事故にある。どうもこの事故は、史上最も有名な事故の一つになりそうな予感がするのだ。
飛行機事故にも様々あり、「またこれか」といったものもあれば、「これは珍しい」といったものもある。2024年1月2日に羽田空港で起こったような滑走路衝突は10年に1度くらいの頻度で起こる事故なので、実は前者に当たる。
他方、先日公表された報告書によると、今回の事故はエンジン燃料制御スイッチが切れていたことが原因。飛行機事故検証マニアである僕でさえ「エンジン燃料制御スイッチ」というものを聞いたことがなかったので、これは大変珍しい「前代未聞の事故」となりそうだ。