「あれ、ジョーさん」

シンガポール行き飛行機の搭乗ゲートの待機場で僕に声をかけてきたのは、会社のとても偉いAさんである。なんと、出張が重なって偶然にも同じ便だったのだ。

ラウンジで既に出来上がってから搭乗ゲートに現れた僕は彼を見つけることができなかっただろうが、彼が可愛いキャラが20個も付いてる怪しいリュックを背負った僕を見つけるのはそんなに難しいことではない。