ビジネスで重要なのはやり方のセンス(後編)
(前編から続く)
同じく「ビジネスはやりようだな」と思ったのは、夜にデザートしか提供しないデザート屋である。
この店の噂は聞いたことがあったが、果たして渋谷の一等地でデザートを提供するだけでビジネスとして成り立つものか半信半疑だった。だが、初めて行った時に1時間も並んで納得した。
デザートだけでやっていける理由は、店に入ったら一目瞭然だった。何しろ、1品の値段が2〜3000円と半端なく高い。当たり前だが、その分、なかなか豪勢なパフェが出てくる。

それも、おしながき付きで。

この店では所詮デザートを食べる以外はお茶を飲むことくらいしかできないので、長居しても45分で店を出る。つまり、客の単価が高くて、回転も早いのである。
店の営業時間は17時から25時まで。ざっくり計算してみたところ、8時間で普通に夕食を提供する飲食店並みの売上を上げているだろうと思われる。
なるほど、工夫すればデザートだけでもビジネスになるのである。
もちろん、工夫が必要なのは個人事業主に限ったことではなく、大企業も同じだ。
物理的な本屋に未来がないと言われるようになって久しいが、実は近年、アメリカ最大の本屋であるバーンズ・アンド・ノーブル(通称、B&N)が店舗を100拠点以上増やしていることで注目を集めている。
一時は破産寸前だったB&Nを復活に導いた社長(CEO)のインタビューを見ると興味深い。B&Nにとって、アマゾンのような通販は決して悪くない存在なのだそうだ。彼曰く、従来の本屋はあまり需要がない専門性の高い本まで置く必要があったが、そのような本をネットで買えるようになった今、B&Nは本当に客が望む本だけを置くのでよい。結果、以前のB&Nではどの店舗でも同じ本が同じように置かれていたのと異なり、今は各店舗の店長や社員の裁量によって地元の客やSNSの動向にあった本が客の関心を引くように置かれている。現在のB&Nは本というより読書の体験を提供しているのだ。
使いこなせていない場所を活用してる執筆カフェ。デザートだけの店。消滅すると思われた物理的本屋。どれもまったく異なる業種だが、共通して示しているのは、センスさえあれば何でもビジネスとして成り立つという点だ。

前編の原稿執筆カフェに続き、後編で紹介されたデザート専門店も、驚きのお店ですね。それにしても、読書好きの私ですが、パソコンやスマホで読むのはどうも苦手で、やはり長い小説は紙に印刷されたものを読みたいです。紙の本が、末永く続いてくれると良いのですが……。
私も本は紙派です!
ぜひパフェのお店にも行ってみてください!