2024年11月 25日
エコノミークラスの有料食事から学ぶモノの価値(前編)
A380のビジネスクラスに乗った僕がどれほど優越感に浸ったか知ってる人には誤解されそうだが、通常の僕はエコノミークラスで飛んでいる。
そのエコノミークラスで僕は最近、2500円の追加料金を支払って特別な食事を食べるというちょっとした贅沢を始めた。
このオプションを注文すると、こんな豪華な食事が出てくる。食器もプラスチックではなく瀬戸物なので、雰囲気まで格が高い。
特別な食事のオプションがあることは以前から知っていたが、自分も活用することになったきっかけは、この前のヨーロッパの出張で隣に座っていた白人がまさにこれを注文していたことだった。
通の顔をして特別な和食を味わいつくしていた彼は、僕の前に置かれたしょぼい食事を見ると、哀れみの目を僕に向けてきた。
彼に蔑まれて僕は誓ったのだ。もう2度とこんな屈辱は経験すまい、と。
それ以降、僕は有料食事のオプションがあれば必ず注文するようになった。
なぜただで食べられるのにわざわざお金を払うのかと思われるかもしれないが、エコノミークラスにいる数百人の中でたった1人だけ優雅な食事を食べられる優越感には、十分2500円の価値がある。
よくよく考えてみたら、無くてもいいものにお金を使わせることが航空会社のビジネスモデルであった。
(後編に続く)
One Comment
確かにお食事。豪華ですね。その白人の方も、哀れみとか蔑みの気持ちとかはなかったのかもしれませんが、ジョーさんの文章がおもしろくて、その表情などを想像し、思わず笑ってしまいました。