ずっと乗りたかった幻の飛行機、Airbus A380(前編)

去年の夏まで、僕の夢はAirbus A380に乗ることだった。

A380とは世界最大の(旅客機に限らない)航空機である。史上初めて(で多分最後)の最前から最後までが2階建の4エンジン。飛行機ファンからするとたまらない乗り物である。

この飛行機だが、2002年に生産が開始され2007年に1号機が導入されたものの、その後さっぱり売れず、2019年に生産停止となり、2021年には最後となる251機目が納入された。生産期間が20年未満と異例に短いだけでなく、2023年11月時点でもう20機弱が引退しているため、既に「幻の飛行機化」している。(それに比べて、1970年に初導入され同じく4エンジンのBoeing 747は総計1,500機以上納入され、2023年末時点でまだ400機以上が飛んでいる)

A380の最大の問題は運営コストだ。全席エコノミークラスだと約850人、ファースト・ビジネス・プレエコ・エコノミーの4クラスでも500人以上の客が乗せられる一方で、長距離の便の最大のコストは燃料であることから、エンジン4つの飛行機は半端なくコスパが悪い。このため、Boeingは同じく4エンジンの747の生産を停止しただけでなく、後継のジャンボジェット機の開発も中止している。要は、A380は当初から時代遅れの飛行機だったのだ。

そんなA380を購入した航空会社は世界に14社しかなく、機体の約半数(123機)が中東のエミレーツ航空に納入されてる。A380はエミレーツのために作られた飛行機と言っても決してお袈裟ではなく、エミレーツのA380のファーストクラスにはシャワーが付いていることで有名だ。僕は宝くじが当たればぜひこれに乗って見たいと思うようになっている。

2023年11月時点でそんなA380を運営している会社は(コロナの影響もあって)10社に減っているのだが、なんとその中にANAが含まれている。

後編に続く)

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