僕はアメリカの感覚でも大食のようだ(後編)

前編から続く)

ちなみに僕は、「2時間制の席です」と言われながら3時間居座ることがしょっちゅうある(食べ放題以外で)。店からすると、1時間かけて雑談の合間につまみ3皿をちょびちょび食べる客が3回転するより、メニューを総なめしてくれる僕と連れが3時間席を独占した方が儲かるのだろうと、僕は都合よく算盤を弾いている。

店に喜んでもらえるのも、店に心配されるのも、店に長居を許してもらえるのもアメリカに住んでる頃は経験できなかったので、てっきり僕は、アメリカに長年住み過ぎて、自分の食欲がアメリカンになってしまったからこんなことが起こるのだと思っていた。なにしろ、アメリカの一皿の量は日本に比べて異常に多く、流石の僕も、アメリカで夕食を食べるときには、前菜かスープかサラダ、メーンディッシュ1つとデザートの3品で十分満腹になる。

この前ハワイに行った際、そんな感じで注文して、「品数的に日本より少ないアメリカの夕食はずいぶん早く進むな」などと考えていたら、隣のテーブルが3回転とは言わずとも2回転していることにふと気づいた。まさか自分のテーブルだけ料理が出てくるのが遅いわけはなかろうとじっくり観察してみると、他の客が食べているのは前菜とメーンディッシュ又はメーンディッシュとデザートといった2品のコンビで、注文している料理が僕より1皿少ないではないか。

なんのことはない。僕はアメリカの感覚でも十分大食なのだった。

 
2 Comments

コメントを残す

Translate »