2020年9月 7日
話せることは、才能らしい(後編)
(前編から続く)
同級生からそんなぞんざいな扱いを受けていたので、家ではどんなひどい仕打ちを受けていたのか、想像がつくと思う。
僕が話しても、あしらわれる、迷惑がられる、無視される。そんなのは日常だった一方で、褒められる、励まされる、喜ばれる、といった反応は皆無だった。
記憶がある幼い頃から一貫して家族や友人からの扱いがこんな感じだったので、繊細な僕はいつしか、「よく話すということはいけないことなんだ」と悟り、合コンにも声をかけてもらえなくなって、自信なく生きるようになってしまった。
ところがこの3〜4年間、人前で話す機会が増え、その都度、「話すのがお上手ですね」とか、「すごく分かりやすかったです」とか、「私にはとても真似できません」とか、今まで聞いたことがなかった言葉を頂戴するようになった。
僕としては、青天の霹靂、天地がひっくり返るような出来事である。
「自分はダメ人間」と諦めていたのに、そのダメなところが実は強みだと言われては、今までの自己評価と今後の生き方について根本的に見直す必要が出てくる。
才能というものは助長されるべきだろう。これまでは「うざい」と思われるのが嫌で静かに振る舞うことを心がけてきたのだが、話術が僕の特技なのであれば、これからは遠慮なくガンガン話して、自分の才能を思いっきり発揮していきたい。
さらには、才能があるのであれば、自信を持つべきだろう。今までの自分はなんの取り柄もないと思い萎縮してきたが、これからは自信満々に、堂々と、自分をアピールしていきたい。
ということで、今後の僕は、新たに発見した自分の強みを活かす人生を生きていくつもりなので、乞うご期待ください。
One Comment
分厚いマスクをして、皆に聞こえないように話してください。