小学校中退の国際弁護士、偏差値78の高校入試に挑む〜戦略の巻〜(前編)

僕は西日暮里にある将棋バーというマニアックな場所に月2回通っている。

西日暮里といえば偏差値78の開成高等学校がある街。時々この超進学校に通っている学生を見かけることがある。

前々から日本での小学校中退という最終学歴を汚名返上するため高校受験したいと考えていたのだが、自分の日本語力と性格では無謀かと諦めていた。でも開成高校在学生を観察するようになってから、「こいつらには将棋で負けるかもしれないけど、米国証券法の知識では負けない気がする」と思うようになった。

よくよく考えてみれば、高校入試を受けるのは所詮は中学生。一方の僕は、合格率85%の司法試験に受かった米国法曹資格保有者。普通の中学生にできることが僕にできぬはずがない。 

そう思い立つとじっとしていられなくなった。何しろ開成高等学校である。うまくいけば、いっぺんに小学校中退から東大卒に昇格だ。

そこで開成の過去の入試問題が載っている参考書を取り寄せ、開成高校受験に挑戦してみることにした。 

この参考書を開いてまず知ったことは、教科が英語、数学、社会、理科、国語と五つもあること。結構嫌な科目が多いではないか。

これでは落ちる可能性もあると思い、慎重に戦略を練ることにした。

そこで参考になったのが、次の表にある直近6年の教科ごとの合格者平均点と合格者最低点。

年度英語数学社会理科国語合格者最低点
2018
80.276.033.036.559.2263
201755.459.333.341.953.5218
201668.163.434.536.154.6231
201560.567.937.038.654.1239
201467.863.634.837.047.1229
201362.862.031.736.575.3247

まず注目したのが、理科と社会が50点満点と、100点満点の英語、数学、国語に比べて重みが半分であることである。

理科については願ってもないこと。僕は先祖三代が科学を専門としていたにもかかわらず完全な理科音痴であり、この教科では正直1点も見込めない。ところが開成の入試ではもともと重要視されている科目ではないので、理科は切り捨てて他の科目で挽回することにした。

そこで期待したいのが社会なのだが、これは僕にとってなんとも微妙な教科である。

趣味である政治や経済に関して多く出題されれば結構点数が稼げる。

他方で、歴史となると、日本史だったら鎌倉時代後半から明治維新の政局争い、米国史だったら18世紀後半から20世紀前半の政治に限定されれば自信を持てるが、その他の時代や諸国、または庶民の歴史などが出題されるとちんぷんかんぷんである。

そして地理なんぞは、日本地図に都道府県を記入することができない身としては、絶望的だ。

よって社会については、運よく政治、経済、日本史(の得意の部分)、米国史(の得意の部分)のみが出題されれば、理科の分を一定は挽回できる。ここは祈るしかない。

後編に続く)

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