ところが、バレットーはこれだけでは満足しなかった。
翌年、彼はザ・ニューヨーカーが自分に譲渡されたとする証書を偽造し、2019年5月、ホテルの譲渡をニューヨーク市の不動産登記簿システムに登録してしまった。不動産の登記においては、証書の信憑性が審査されず、登録のための要件が満たされているかが形式的に確認されるだけなので、登録を申請すれば受理される可能性が高いことをバレットーは知っていたのだと思われる。
ところが、バレットーはこれだけでは満足しなかった。
翌年、彼はザ・ニューヨーカーが自分に譲渡されたとする証書を偽造し、2019年5月、ホテルの譲渡をニューヨーク市の不動産登記簿システムに登録してしまった。不動産の登記においては、証書の信憑性が審査されず、登録のための要件が満たされているかが形式的に確認されるだけなので、登録を申請すれば受理される可能性が高いことをバレットーは知っていたのだと思われる。
ニューヨーク市マンハッタンのミッドタウンに、「ザ・ニューヨーカー(The New Yorker)」と呼ばれる老舗のホテルがある。1930年に建てられたこのホテルは、旧統一教会が1976年に買収した後、1980年台に米国本部として使っていたという、極めて変わった歴史を持っている。
現在は通常のホテルとして運営されているこのザ・ニューヨーカーで、やけに法律と行政の仕組みに詳しい宿泊客が、ホテルを法的に乗っ取ろうとした奇妙な事件が起こった。