最近の僕は高級チーズにハマってる(前編)

僕は成城石井というスーパーが嫌いである。何年も前にふらっと入った時に豆腐が1丁300円もするのをみて、こんなボッタクリの店では絶対に買い物をするまいと誓った。

それなのに、最近の僕は頻繁に成城石井に足を運ぶようになっている。

事の発端はチーズにはまったことである。

コロナ中にヘボ料理に励むようになった僕は、家で食事をすることが増えるに連れて晩酌もするようになった。酒を嗜むならおつまみが欲しいと思うようになるのは当然で、いつしか僕は、以前なら見向きもしなかったチーズ売り場をのぞくようになった。

僕の近所には庶民向けのスーパーしかない。しかし、そんなスーパーでも、チーズ売り場には200円未満の雪印のチーズから800円以上のフランスの輸入品が置いてある。

貧乏性の僕はこういう時に必ず「キリ」を選ぶのだが、その晩、ふるさと納税の返礼品として届いた地酒を飲みながら初めて買ったチーズを口にしてみると、お世辞にも美味しいとは言えない。

というか、結構、だいぶ、まずい。

「うーん、これが120円の味か」と唸ってしまい、これではせっかくの日本酒までがまずくなるので、次にスーパーに行った時に、少しランクアップして200円のチーズを買ってみた。

すると、値段は4割上がったが、味は4倍おいしくなってる。

「もしかして、チーズの味は値段と指数関数的関係にあるのかも」。そう期待した僕は、次は奮発してフランスからの輸入品を買ってみた。

すると、これが格別にうまい。一旦それを食べると、もはや国産のチーズはチーズと思えなくなってしまった。

後編に続く)

 
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