ある平凡な日曜日

2014年6月29日(日) の朝、最初に考えた事は、「今日は何をしよう」だった。

ここで 「朝」について解釈。「朝」とは、僕にとってその日が始まる時を指しているが、週末・祭日の僕の一日は大抵午後12時半頃に始まるので、一般に受け入れられている定義(すなわち「=午前中」)とは大分意味が異なる。

ここで「始まる」について補足。土曜日・祭日・ダラダラしている日曜日の場合、目が覚めてからベッドから出るまで1〜2時間かかるので、「その日が始まる時」とは、あくまでも目が覚める時間を指す。

2014年6月29日、僕は珍しく、早朝11時ちょっと前に目が覚めたので、ダラダラする日曜日を回避し、最近さぼり気味だった12時のミサへ参列することにした。よって、その日が始まった時から57分後、ちょうど教会に5分遅れで着くタイミングで、しっかり家を出た。

ミサが終わるとちょうど昼食の時間。普通は教会の近くにある「竹虎」というラーメン屋で食べるのが習慣だが、その日は「竹虎」に向かう途中、「AFURI」というラーメン屋が目に留まったので入ってみる事にした。

食券自動券売機をじっくり眺めて5分。なんと全てのラーメンがゆずベースのスープ。どうやらこの店のテーマは「柚」のようだ。

ゆずは決して嫌いではないが、さてラーメンに合うかと考えると半信半疑になり、店を代えて当初の計画通り「竹虎」へ行こうかと思ったが、客が一人もいない店内を見て、半分は申し訳ない気持ちから、もう半分はチャレンジ精神から、「辛さと酸っぱさのバランスがたまらない」と書かれていたゆず醤油ラーメンを選んだ。

ラーメンに対する感想は、味は酸っぱさが辛さを圧倒していて全然バランスが取れていなく、量は日本で唯一大盛りの無いラーメン屋では少なすぎた。

さて、教会で懺悔し、やけに酸っぱいラーメンで腹もある程度満たした後、折角早くから行動を起こした 日曜日の残りをどう有意義に使うか、と改めて考えたとき、すぐに頭に浮かんだのは当然将棋である。

最近僕は時間さえあれば将棋の事を考えている。その前の週、昨今の将棋教室の成果を試そうと千駄ヶ谷にある将棋道場へ行ったばかりで、その日は何と、6級昇級までリーチがかかっている状態だった。

でも、既に新しいラーメンを食べる事でその日のチャレンジ精神を使い果たしてしまった僕は、おじけづいて帰宅した。

さて、家に帰ったはいいものの、帰宅は「今日は何をするか」という朝一番の問いの解決にはならなかったので、まずはベッドに寝転がって案を練る事にした。

やはり休息すると妙案は思い浮かぶもので、まずは昼の量が少なかったこと、都合良く数週間前にゴーフルを買っておいたことを思い出し、まずはゴーフルを4枚食べた。

やはり燃料を与えると頭脳は冴えるもので、ちょうどゴーフルの3枚目を食べ終える頃、もう6月も二日しか残っておらず、つまり四半期末が近づいている、すなわち「質より量」の四半期読書ノルマを達成するには時間が余り残っていない事に気付き、まずは読みかけの文庫本を読み終わらす事に専念する決断を下した。

やはり腹がいっぱいになると眠気が襲うもので、本を20ページ読んだだけでうとうとし始めたが、特に抵抗する理由もなかったので、本能の赴くままに昼寝を取った。

そして5時。近くの寺が鳴らす鐘の音で目を覚まし、薄暗くなりかけている外を見て、生産的な一日になる筈の日曜日の3分の2が、何もしないまま経過してしまった事に慌てた。しかし、昼寝が功を奏したのか、「洗濯もあったんだ」、「夕食の準備をしなくちゃ」、「仕事も残っていたんだ」、と様々な思考が猛スピードで頭をよぎり、急に行動力を発揮した。

そして最も肝心な事を思い出した。

今週はブログを書く週だった。

そして気付いた。

書く課題について何も考えていなかった。

そして思った。

平穏無事な一日を過ごしたばかりではないか。平凡な一日について書けば、1600字ぐらいの空白は埋められるだろう、と。

 
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