2020年6月 8日
コロナで目覚めたヘボ料理(前編)
コロナ騒ぎで自粛するようになり、僕の生活で一つ大きく変わったことがある。
料理に目覚めたのである。
もともと僕は料理が嫌いなわけではない。単に、普通の生活をしていると、料理をする機会がないだけだ。
実際、僕は昨年、家で通算100回も食事をしていないのではないかと思う。平日だと朝食は食べないし、昼は職場でとり、夜は仕事に追われての出前か友達との外食だ。週末だと、昼を食べるくらいなら寝坊したいし、夜はリア充なので家にいない。
そして、たまに家で食べるときは、大好物の麻婆豆腐か、冷奴と刺身3品と納豆のコンビと決まっている。
しかし、緊急事態が宣言され、外食したくても店が空いてない状況になってからは、さすがにこのツーパターンに四日目で飽きた。すぐに台所に眠っていた調理器具のことを思い出し、いろいろな食べ物にチャレンジしてみることにした。
とはいえ、何年ぶりかの料理である。ピーマンに種なんてあったっけと首を傾げたり、玉ねぎを剥き続けたら何も残らなかったり、人参を皮のまま炒めたりと、僕が料理をしてる姿はとてもじゃないけど他人には見せられない。
そんなザマだから、ましな食事ができあがるわけがない。数週間前に作ったトマトソースなど、味がなかっただけまだましだ。「無味」は「不味い」よりだいぶ格上なのだ。
要は、僕の料理は僕のヘボ将棋のレベルなのである。
料理のセンスがないとどうなるかというと、調味料で味をなんとかしようとする。肝心な塩は使わないのに、中華料理ならチリソースだろうと豆板醤と甜麵醬を混ぜてみたり、違いが分からないくせに料理酒とみりんを揃えてみたり、使い道がないのにバージンオイルとバルサミックビネガーを買ってみたりする。
(後編に続く)
3 Comments
cook-doを使うと塩・みりん・料理酒も必要なく美味しく作れる。穣がM&A担当だったミツカンのRaguを買えば美味しいスパゲッティソースが作れる。
最初から本やネットに頼らず自分で開拓したからこその面白ハプニング集。その精神にちなんで”料理界のコロンブス”と呼ばせてください。
その名前、ありがたく頂戴します。
お礼に、自らの開拓を通じて発見した、今まで人類が知らなかった味を今度紹介します。